
認知症のご本人様にとって、慣れた家のなかでも「今どこにいるのか」「何をするのか」で戸惑う場面が増えることがあります。そうした混乱や不安感を和らげるためには、生活動線上に分かりやすい目印や、使いやすいレイアウトが欠かせません。
たとえば、キッチンや趣味の作業スペース、トイレまでの移動経路を整理し、室内表示や手すりの設置、照明の工夫で移動が楽になるだけでなく、「自分でできる」ことを増やし、本人様の自信や自立心につながります。
ご本人様が日々楽しみにしている趣味や作業スペースを確保することは、生きがいや生活のリズムを保つ上で大きな役割を果たします。たとえば、手芸や読書、音楽などのスペースを「いつもの場所」に固定し、道具を分かりやすく配置することで、本人様が自分のペースで安心して取り組める環境が整います。
生活導線や収納、表示の工夫·住宅改修をすることで、ご家族様の介助もぐっと楽になります。たとえば、「どこに何があるか」が一目で分かることで、物探しの手助けや声かけの回数が減り、介護によるストレスが軽減されます。また、ご本人様が自分でできる範囲が広がることで、ご家族様の見守り時間も短縮され、お互いの負担軽減につながります。
若年者認知症の方が「自分らしい生活」を続けられるようにするには、ご本人様の生活習慣や気持ちに寄り添いながら、小さな工夫や住宅改修を積み重ねていくことが大切です。ご家族様も「支える人」としての負担が和らぎ、皆がより安心して過ごせる住まいづくりを目指しましょう。
